きょうはりんごのお話です。
子供のころの懐かしいおやつ「焼きりんご」。 母は芯抜きの道具で、りんごの底を上手に残してくりぬいていました。 ここに砂糖と有塩バターをきゅっきゅと詰めるのは私の役目。 そして無水鍋に並ぶだけのりんごをぴっちり入れて、火にかけます。 しばらくすると、くつくつと鍋が鳴り始め、 あま〜い香りが、台所から家中に広がっていくのでした。
そろそろかな、と蓋をあけると、 ぐずっとゆがんだりんごたちがあめ色に輝いて。 鍋の底には、バターと砂糖がりんごの果汁と溶け合って おいしいソースが出来上がっていました。
熱いうちに器にとって、鍋底にたまったソースをまわしかけ ふ〜ふ〜言いながら食べたものです。 りんごは紅玉が多かったですね。 お菓子にはこれよ、と母がいつも言っていました。 お茶の間にかごに盛られておいてあったりすると、 頼まれもしないのに、ひとつひとつ、つやつやになるまで磨いて 積みなおして、満足していました。
「焼きりんご」は、あまりにも日常的なおやつだったので、 どこの家でも作っているおやつかと思っていました。 でも、意外とそうでもなくて、 火を通したりんごは苦手という人も。 (その逆もあったりして、好みっておもしろいものです・笑)
先週末、いつものスーパーで、 りんごが安かったので、うれしくていっぱい買ってきました。 とりあえず、2個はそのままみんなでさくさく食べて、 残りはカラメルりんごを作りました。 大きめにカットして、柔らかすぎず、 かすかに歯ごたえを残した仕上がりに。
アップルパイに半分使って、残りはクレープに添えたり バタートーストにごろごろっと乗っけたり。
これからりんごはどんどん出回りますね。
「カラメル仕立てのアップルブレッド」(たかみか本のパート2に紹介) など、ぜひお試しくださいね。 レシピは、18センチの丸型に詰めて焼いていますが パウンド型×2本、あるいはひとつずつカップに入れて焼いても。
アーモンドペーストがコクと、味にめりはりをつけてくれます。 ひと手間ですが、必ず塗って下さいね〜。 よりリッチな味わいを求めるならば、 同じ本に紹介している、バターロール生地、 くーぷ風ブリオッシュ生地で焼いてもいいでしょう(^^)/
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