↑ 8分割後、ラグビーボール型に成形、中央にクープを1本。 クロスの格子は約2.3cm角。パンの大きさがわかるかな。
B:今日の形は「クッペ」や「クーペ」という名で売られてるわね。 もちろんどちらの名も中央のクープがその由来よ。
A:なんだかレストランのパンみたい〜♪
B:ところで、昨日、クープの話、なんだか謎掛けみたいなまま終わらせちゃって悪かったわ。Aちゃんが悩んでいた、開き方が中途半端ってことだけど、まず、生地側の原因から考えてみましょうか。
A:はいっ!(^▽^)
B:クープは開くものだ、って言ったわよね。開かないということは、 既に生地にその勢いがなくなっている場合が考えられるわ。 つまり【発酵過多】の状態よ。前にも言ったけど、生地は窯の中で膨張のピークを迎えさせないといけないの。
A:なるほど(メモメモ・・・と)
B:逆に【発酵不足】もよくないわ。 小麦粉と水をこねるとグルテンという網目状の組織が形成されるのは知ってるわよね。発酵によって、イーストはグルテンの網目の中にガス(二酸化炭素)をため込んでいくの。・・・そうね、小さな風船がいっぱい集まっている状態を想像すればいいわ。
A:なるほど(メモメモ・・・と)
B:それが窯に入って加熱されることで、イーストは最後の力を振り絞ってガスを発生させ、グルテンの風船はさらに“熱膨張”も加わって思いっきりふくらむの。これがパンがふくらむ原理なんだけど、もし、その加熱膨張時の“核”になる風船(グルテンの網目)の中に充分なガスがなければどうかしら?
A:ふくらみが悪い・・・ですよね。
B:そうよ。つまりクープがきれいに開かないということよ。
A:へえええ!(@o@) つまり生地の状態がよくなければ、いくら上手にクープを入れてもダメなんですね。
B:だからAちゃんも、よく生地を見て、触って、会話することが大事なのよ。そのうち、生地の方から「今がちょうどよ!」って教えてくれるようになるから(笑)
A:ほ・・・ほんとですかぁ(苦笑)
B:信じてもらえないかもしれないけど、私の場合そうなのよ(笑) じゃあ、明日は、生地はベストな状態だと仮定して、窯のほうの原因をさぐってみましょうね(^^)
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